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セラミック矯正で後悔しないために
芸能人やインフルエンサーが取り入れていることもあり、最近では一般の方々にもセラミック矯正が広まりつつあります。
短期間で理想の笑顔を手に入れることができるこの治療法ですが、その仕組みや特徴をご存じでしょうか?
この記事では、セラミック矯正の特徴やメリット、注意点・デメリットをご紹介したいと思います。

1. セラミック矯正のメリット
セラミック矯正には、以下のようなメリットがあります。
これらは特に審美性を重視する患者さんにとって魅力的なポイントです。
短期間で治療が完了
一般的な矯正治療(ワイヤー矯正やマウスピース矯正)に比べ、治療期間が短いのが大きな特徴です。治療内容によって異なりますが、数週間から数カ月で見た目の改善が可能です。
結婚式や就職活動など、急ぎで歯並びを整えたい人に最適です。
美しい仕上がり
セラミックは、天然歯に非常に近い透明感と色味を持つ素材です。
歯の形や色を個別に調整できるため、自然で美しい仕上がりになります。
また、セラミックは汚れがつきにくく、変色しにくいため長期間審美性が保てます。
虫歯や歯の変色も同時に解決
セラミッククラウンを装着することで、虫歯や変色している歯もカバーできます。
そのため、単なる見た目の改善だけでなく、歯の健康面にも一定のメリットがあります。
金属アレルギーの心配がない
セラミックは金属を含まない素材のため、金属アレルギーの心配がありません。
歯並びと形を同時に整えられる
歯そのものの位置を動かさず、形状や大きさを自由に調整できるため、軽度の歯列不正だけでなく、不揃いな歯の大きさや形にも対応可能です。
装置の装着が不要
一般的な矯正装置(ワイヤーやマウスピース)を使用しないため、治療中も目立たず周囲に気づかれにくいのも特徴です。
2. 注意点・デメリット
歯並びや見た目に悩みを抱える方に人気の“セラミック矯正”ですが、ワイヤー矯正やマウスピース矯正とは違い自分の歯を動かさないため、矯正治療というよりは審美治療(補綴治療)に分類されます。
矯正治療に比べ、治療期間が短く審美性に優れるというメリットがある一方、健康な歯を削る必要があるなど、デメリットもあるため、安易に飛びつくのは危険です。
健康な歯を削るリスク
セラミック矯正は、歯そのものを動かすのではなく、削った歯にセラミッククラウン(被せ物)を装着して歯並びや形状を整える治療法です。
一度削ると元の状態には戻せません。
また、術前に抜髄(神経を取る)処置が必要となる場合や、神経を残した場合は治療後一定期間、歯がシミることもあります。
そのため、削る範囲や治療の必要性について慎重に判断する必要があります。
噛み合わせの問題
セラミック矯正は外見を整えることに特化しており、歯そのものを動かすわけではありません。そのため、元の噛み合わせの状態に依存してしまうため適切に調整しないと、治療後に噛み合わせの違和感や顎関節症のリスクが生じることがあります。
修復物の耐久性
セラミックは強度が高いものの、食いしばりや強い衝撃によって欠けたり割れることがあります。噛み合わせが悪い場合や過度な食いしばりがある場合は、マウスピースの着用やボトックス注射の使用をオススメする場合があります。
費用が高い
セラミック矯正は1本あたり15~20万円程度の高額な費用がかかります。
そのため、本数によっては「歯を動かす」矯正治療より高額になる症例もあります。
適応範囲の制限
セラミック矯正は、主に前歯の軽度歯列不正に美的改善に適しています。
重度の不正咬合や大幅な歯列の乱れがある場合は、従来の矯正治療が推奨されることがあります。
3. セラミック矯正が向いている方
短期間で歯並びや見た目を改善したい人
セラミック矯正は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正と比較して治療期間が非常に短い(数週間~数カ月)ため、イベントや仕事などの予定に合わせて早く見た目を整えたい人に向いています。
前歯の見た目に悩みがある人
セラミック矯正は主に前歯の改善に適しています。
特に次のような悩みを抱えている方におすすめです。
- 歯の形や大きさが不揃い
- 軽度の歯列不正(軽い歯並びの乱れ)
- 歯の色が気になる(変色など) 例えば:テトラサイクリン症など
- 矯正装置をつけたくない人(見た目や装着感の問題)
- 審美性を重視する人
セラミック素材は天然歯に近い見た目を再現でき、審美性が非常に高いです。
美しい笑顔を短期間で手に入れたい人や、職業柄見た目を気にする必要がある方に最適です。
4.向いていない方(注意が必要な人)
- 健康な歯を削りたくない人
- 重度の歯列不正や咬合不良がある人(この場合は矯正治療が推奨されます)
- 歯ぎしりが強い人(セラミックの破損リスクがあるため、慎重に検討する必要があります)
しかし、治療期間の短さで選択するのは危険です。
セラミックを被せるためには、健康な歯を削るという不可逆的な処置を伴います。
また、歯を動かす矯正治療とは異なり、噛み合わせの問題が生じる可能性もあります。
歯科医師と十分に相談することが大切です。
当院では一人ひとりに最適な治療プランをご提案しています。お気軽にご相談ください。